ai競馬予想「alpha keiba」は使えない?東工大生が開発のソフトを解説

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競馬予想にAIが活用されるようになってからしばらく経ちます。

AI(人工知能)は競馬だけでなく様々な分野で活用されており、チェス王者に勝利した「ディープ・ブルー」や囲碁の「アルファ碁」などは世界的な注目を集めた有名なAIです。

このようなAIと比べれば競馬予想AIはまだまだ知名度は低いですが、実は最近また競馬予想AIが注目されてきています。

今回ご紹介するのはそんな競馬予想AIの一つの中でも東工大生が製作した競馬予想AIソフト「Alpha Keiba」についてです。

残念ながら「Alpha Keiba」は現在はダウンロードが出来ない状態になってしまっているため利用はできませんが、もしかしたら今後再登場する可能性もあるかもしれませんので、気になる方はチェックしてみましょう。

東工大生が開発の競馬予想AI「Alpha Keiba」とは?

「東工大競馬研究会」という東京工業大学で計算工学を専攻する大学院生によるサークルで2016年に開発されたのが「Alpha Keiba」という競馬予想AIソフトです。

「スーパーエンジニア」と「データ解析エキスパート」、そして「競馬専門家」という3人によって構築した予想ロジックで予想を行うAIとなっており、ドワンゴが主催する優れたアルゴリズムの開発を目指す「競馬予想アルゴリズム競技会・電脳賞」の第1回大会で優秀作品に輝いた経歴を持つなど、一時注目を集めたソフトです。

ニコニコチャンネルで「AlphaKeibaの穴馬マイニング」として、東工大チームのチャンネルが提供されていましたが、新しいシステムを開発するための研究に集中するためにチャンネルは廃止となったようです。

1.競技会
1.1対戦方式
・独自のロジックを用いて競馬の予想を支援するソフトを開発し、該当レースにおける指定条件(競技部門)の達成に挑戦するプログラム競技会です。
・当大会のソフトとはブラウザ上で動作するシミュレーターやアプリケーションなど形式は問わず、予想ロジックに基づき結果を出力できるものを指します。
・作成したソフトのみを使用し、対象レースの結果を予想してください。
・競馬専門紙や日刊紙、他メディア等の他者の予想や指数に乗ること、利用することは禁止します。
・中央競馬のすべてのレースを予想できるようにしてください。
・大会の様子は、一部ニコニコ生放送にて生放送されます。

引用元:第2回競馬予想アルゴリズム競技会『電脳賞』ルール

上記のように電脳賞が定めたルールからもわかる通り、電脳賞で使用できるのは独自ロジックによって予想を行うソフトのみ。

このようなルールの中で勝ち残り、結果を出したということで優れたソフトであるということは間違いなさそうです。

ただし、第1回電脳賞に出場したのは「Alpha Keiba」と「競馬たん」というお茶の水女子大学が開発した競馬ソフトのみ。つまり、2つの競馬予想AIのみで行われたた大会でした。

「Alpha Keiba」の特徴

それではここからは、そんな「Alpha Keiba」の特徴についてご紹介していきたいと思います。

  • アルファ指数
  • 馬券最適化
  • 使いやすい
  • 幅広いデータ

「Alpha Keiba」は有料のサービスだったため、利用するためには月額会員として登録する必要がありました。

特徴について一つひとつご紹介していくと、「アルファ指数」というのは様々な競馬の知識から特徴量を使って、独自指数である「アルファ指数」を機械学習手法によって算出するというものです。

指数は「Alpha Keiba」に限らずAIやデータ予想ではよく見られるものですが、この指数はサービスによって独自のものが多いため、このアルファ指数も「Alpha Keiba」の強みの一つだったのではないかと考えられます。

「馬券最適化」は最も期待出来る買い目を「馬券最適化アルゴリズム」と呼ばれるアルゴリズムによって提案するというものです。ユーザーがもっも知りたい情報である期待出来る買い目の情報を得ることができます。

AIというと難しいイメージもあるかもしれませんが、「Alpha Keiba」は使いやすいのが魅力です。シンプルなデザインとなっているため、ストレスなく活用可能。日付、コース、レース番号を選択するだけで予想が可能となっています。せっかく競馬予想AIを活用しようとしても操作性が悪かったり、ソフトが使いにくいのであれば上手く活用することができません。

「Alpha Keiba」は「幅広いデータ」を活用しているということも特徴の一つです。競馬予想には様々なファクターが複雑に絡み合っています。レースに出走する競走馬の情報、騎手の情報、血統、コース、天候、馬場状態、前走、調教などです。

人間でも幅広いデータを集めて分析することは可能ですが、人間がAIと同じことをやろうとすればどうしても時間がかかってしまい、1つのレースを予想するだけでもやっとです。

「Alpha Keiba」であれば騎手の勝率、競走馬の過去の成績、馬場状態、馬体重など、およそ50ほどの項目の中かたコースごとにデータを自動で選択。その上で予想を行います。

活用するデータは多ければ多いほど、予想の精度は高まります。予想を自動で行うだけでなく、買い目の提案まで行ってくれるというのは優れAIであると言えると思います。

「Alpha Keiba」は現在ダウンロード不可能

電脳賞で結果を出したことで注目を集めた「Alpha Keiba」ですが、残念ながら現在はダウンロード出来ない状態となっています。

かつては有料版だけでなく無料版も提供していましたが、現在どちらもダウンロード出来ない状態となっています。

上記は「Alpha Keiba」の開発者によるツイートです。このツイートから現時点に至るまで進展はありませんが、アカウントが消えてしまったわけではないため、もしかしたら今後何かしらの動きがあるかもしれません。

サービス提供再開などが行われる際にはTwitterでアナウンスされる可能性もあるため、気になる方はTwitterをフォローしてみてもいいのではないでしょうか。

まとめ

東工大生による競馬予想AIソフト「Alpha Keiba」についてご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

電脳賞で優秀な結果を残した「Alpha Keiba」ですが、ニコニコチャンネルで提供されていた「AlphaKeibaの穴馬マイニング」のインターネット上の口コミを調べてみると、良い評価よりも酷評が目立ちます。

「競馬無知の学生のサイトです」という意見もあったため、競馬玄人からすると実用する価値を感じられるものではなかったようです。

「Alpha Keiba」は現在ダウンロードできない状態となっているため利用することができませんが、今後ダウンロード再開となるようなことがあれば、その時にはもしかすると過去よりも優れた競馬予想AIソフトとなっているかもしれません。

気になる方は「Alpha Keiba」のTwitterをチェックしてみてはいかがでしょうか。