膨大なデータを取り込み、自分で学習し考えることが出来るAIは競馬界にも大きな影響を与えています。
人間では不可能な領域の情報を処理することができ、感情移入や私情を挟まない為、常に安定した買い目を導き出しています。
AIによる競馬予想を提供しているサイトやブログ、ソフトは増加しており、驚くような成績を残しているものもあります。
人工知能による予想に否定的な意見を持っている方も少なくないと思いますが、流石に無視できない状況になって来ています。
また、AIシステムは自作することもでき、わざわざ料金を支払うこと無く競馬をさらに楽しむことが出来ますし、もし凄いAIシステムを生み出すことが出来た時には、サイトの運営などにも発展させることが可能です。
この記事では、AI競馬予想システムを自作する方法と3つの注意点をご紹介していきますので、是非参考にしてみて下さい。
目次
AI競馬予想システムを自作する方法
サイトやソフトで提供しているようなAIシステムを自分で作ることが出来ればなぁと考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、パソコンに疎い方やプログラミングの知識がない方は、挑戦する前から難しそう、自分では出来そうもないと諦めてしまっていると思います。
実際に、競馬のAIシステムを作ることはそこまで難しくなく、多少のプログラミング知識を必要とするものの、検索しながら作成できる難易度なので興味がある方は是非挑戦してみて欲しいと思います。
- データの入力、取り込み
- データを加工し、機械学習モデルを作る
基本的には上記の2つの工程だけでAIシステムを生み出すことが出来ます。以下で詳しく解説していきましょう。
データの入力、取り組み
競馬の予想をAIで行う時には、過去のデータは必要不可欠です。AIが買い目を導き出すのは膨大データを自分で考察し、その中から様々な要素を検証し算出しています。
その為、データの数は多い方が良いですが、手入力を行うのは効率的ではありません。不可能とまでは言いませんが恐ろしく時間がかかると思います。
そこで便利なのが、データを自動で取得し保存するクローリングとスクレイピングというものです。
どちらも、ネット上にあるウェブサイトから情報を自動で取得するものですが、スクレイピングでは取得した情報を加工することも含まれます。
スクレイピングにはPythonというものが必要になりますが、これも比較的簡単に扱うことが出来ます。
情報入手するサイトはJRAの公式サイトでも良いですが、大手競馬サイトの方が多くの情報を公開していることもあるのでおすすめです。
データを加工し、機械学習モデルを作る
データを取得するだけは予想を行うことは出来ません。集めた膨大なデータや情報を基に、機械学習モデルを用いて予想を行う必要があります。
この機械学習モデルがAIシステムの鍵を握っています。実際、データを集めるだけであれば、どのAIも同じです。そのデータをどのように処理していくのかで実力に差が生まれるのです。
例えば、ある特定の騎手が〇〇競馬場で1番人気になった時に勝率が〇〇%というデータがあったとします。これは、データをスクレイピングすればどのAIも知っている情報です。
しかし、この情報をどれくらい予想に反映させるのかは、各AIによって異なっていきます。他にも競走馬同士の能力を比較する時の方法や、過去の成績の比較など、細かく設定し最適なシステムを構築する必要があります。
AIシステムを自作する時の3つの注意点
AIシステムを自作する時にはいくつかの注意点があります。ただAIを用いた予想を導き出すことなら誰でも出来ます。
問題はどこまで予想の精度を上げることが出来るのかです。囲碁や将棋のように、予期せぬ事態が起こらない競技では絶大な実力を発揮しますが、競馬ではそう簡単にはいきません。
注意点をしっかりと把握しておくことで、AIに新たな要素を生み出すことが出来ると思うので是非チェックしてみてくださいね。
馬はデータだけで完全に把握することは不可能
競馬はデータで全てを把握することは出来ません。調教がどれだけ成功しているのか、騎手の戦略はどうなるのか、予想外の動きを見せる競走馬もいますし、テンションが上がりまくっている時もあります。
さらに、落馬する時もありますし、斜行による妨害などもありますね。流石にどれだけ優れたAIでもこのような予期せぬ事態を予想することはまだ出来ません。それでも、出来るだけ確率が高い買い目を導き出し、根気よく回収率を上げていくしか方法はないのです。
実際、競走馬の成長などもある競馬は、AIとはそこまで相性が良いとは言えません。どれだけ膨大なデータを記憶させても絶対に当たるという保証はありません。
直前の情報に弱い
AIによる競馬予想は、主に前日の時点で分かるような過去の成績や上がり3Fのタイム、騎手との相性や競馬場との相性を基に予測することがほとんどです。
しかし、競馬はレース当日に分かる情報が非常に重要になります。パドック、馬場状態、馬体重、返し馬、オッズ等、馬券予想の参考にするべき要素は少なくありません。
特に的中率ではなく回収率を上げる為には、直前のオッズなどを参考に、勝率だけではなく払戻金額を意識した予想も必要になります。
その為、AIシステムに全てを任せるという予想ではなく、当日に自分の予想を加えた買い目にすることで勝利へと近づけるのではないでしょうか?
サイトやソフトなどを利用する際にも、前日に予想を公開しているものではなく、ギリギリに情報を解禁するようなものの方が信頼度が高いと言えます。
参考にするべき情報が多すぎる
競馬には、予想をする時に参考にすべきファクターは無数にあります。血統、距離適性、ローテーション、騎手、成績、厩舎などなど。挙げようと思えばキリがないですよね。
欲張って出来るだけ多くの情報を詰め込めば良いのかと言われるとそうでもありません。50項目のデータを駆使しているAIよりも、10項目くらいのデータを使っているAIの方が優秀な成績を残していることもあります。
どのファクターを参考にするのかは、今まで培ってきた競馬予想の経験を活かし、普段馬券予想を行う時に参考にしているものから始めてみると良いでしょう。AIはまだ発展途上にあり、これが最も良い!と呼べるものはまだないでしょう。常に試行錯誤を繰り返し、最適なAIを自分の手で作り上げていきましょう。
まとめ
今回の記事では、AIを自作する方法と注意点について詳しくご紹介させていただきましたが参考になりましたでしょうか?
AIを自作するということはハードルが高いと感じるかもしれませんが、意外とスムーズにシステムを構築することが出来ますし、自作していくうちにどんどん楽しさを見出すことが出来ます。
また、AI作成の時に今まで考えたことが無かったような競馬の要素を発見できる可能性もあり、競馬の知識を深めることも出来ます。
しかし、AIと競馬は相性は良くありません。予想できないことが多く起こる競馬と、法則通りに動くAI。出来るだけ精度が高い予想に近づけるには、人間による予想や別の情報を加える必要はあります。
自作して競馬予想をすることはもちろん良いですが、実際に馬券を購入する時には今回ご紹介したような注意点を忘れずにしましょう!精度を磨いていけば、誰にも負けないAIシステムを作ることが出来るかもしれませんよ。